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パチンコの釘管理やパチスロの設定管理は店長・設定師・誰の仕事?
最終更新日:パチンコホールに転職する際に気になる「業務内容」の中でも、中に入ってみないと分からない業務の代表格が「釘」や「設定」にまつわる事です。ここでは転職後に数多く待ち受けている未知の業務の中でも特に「釘」「設定」にフォーカスして解説します。
目次
パチンコの釘を触ってはダメなのはなぜ?
パチンコの釘といえば以前は「釘師」という専門の職人さんがいて、小さなハンマーを持って閉店後の店内を練り歩いていたイメージがありますが、実は法律上「釘は触ってはいけない」ことになっています。
いわゆる釘を叩く行為は「釘曲げ」と言われ、これは風適法上の「不正改造」または「無承認変更」として罰則付きの違反にあたる行為です。違反した場合「営業停止」または最悪の場合「営業許可の取り消し」もありえるので、これはホールを運営する上ではかなりデリケートな話だったりします。
とはいえこれは名目上の話であって、そもそもパチンコの釘は玉の衝突などにより微妙に角度が変化してしまうこともあるのでメンテナンスは絶対に必要なことから、現在はその「メンテナンス」範囲内で釘を叩く事はあります。従って、イメージにあるような「小さいハンマーを持って釘を叩く業務」というのは(あくまでメンテナンスとして)存在しており、もしパチンコホールに転職した場合、その担当になる日もくるかもしれません。
パチスロの設定を打つ仕事は誰が担当?
釘のクセにより出玉率が変動するパチンコに対して、パチスロは「設定」によって利益が変わります。設定を変更する事は業界用語で「打つ」と表現されます。また、フロア全体の設定の配分は「設定表」と呼ばれ、これは「組む」と表現されることが多く、これを組む人のことを「設定担当」「設定師」などと呼ぶこともあります。
設定表は機種ごとに「稼働率」「機械代金の償却が終わっているかどうか」「中古の売却価格」「設置台数」「他の機種との兼ね合い」「フロア全体のなかでの売上構成比」、さらには「交換率」「近隣店舗の機種構成」など非常に多くの要素を把握しておかねば組むことができず、適正な設定表を組むには高度なスキルを要求されます。従って設定担当は店長以上の役職であることが多く、一般社員が設定用の鍵に触ることはまずないと言えます(最近はほぼなくなっていますが「設定付きのパチンコ」というものも一部存在します。こちらも同じく店長以上によって決められます)
パチスロの不正につながるおそれもある「設定」とその対策
パチスロの設定は直接勝率・出玉率に関わってくるものであるため、設定表を知っている立場からすると用意に不正ができてしまいます。例えば家族や知り合いに高設定の機種を打たせたり、酷い例になると自分が雇った打ち子(台を打つバイト)に打たせてキックバックを得たり。これらは「設定漏洩」と呼ばれ、設定担当者、あるいはそれを知り得る立場のスタッフの間では重大なタブーとなります。もしおこなった場合は懲戒解雇となり、給与規則によっては退職金の減額や不支給などが決定されることもあります。せっかく好待遇のパチンコホールに転職してもこうなると無意味なので、絶対にしないようにしましょう。
パチンコホール側もこの「設定漏洩」については防止に努めており、店長昇格に伴う主査試験や昇進判断においてはその基準に責任感の強さや誠実さも必ず重視されます。
また法人によっては、「設定」にまつわる業務を全て本部預かりとし専門の担当をおいている場合や、あるいは設定6を使う場合に本部の許可が必要な法人なども見られます。
現在のパチスロはそうでもないのですが、過去は設定6がその他の設定とは別格のエクストラ扱いだった時期があり、当時は6さえ打てばほぼ負けない状況でした。当時は「設定漏洩」の被害も今とは比べ物にならないくらい深刻だったと考えられます。
パチンコ業界にはホールコンサルタントという職業もある
また設定や釘のメンテナンスに関してはホールが営業支援を依頼している「ホールコンサルタント」が行う場合もあります。ホールコンサルタントに関しては別項で詳しく解説しますが、主に中小ホールにおいて設定の分配等に自信がない運営者を補佐する業務の一環として設定表を組んだり釘のメンテナンスをする場合があります。また設定・メンテナンス以前に機種選定を代行するなど、パチンコホールの運営にまつわるあらゆることを代行します。
ホールコンサルタントは多くの場合「ホールに長年勤めたスタッフ」が独立・開業しており、社員時代に培った各種技術を使って日々の業務を行っています。パチスロの設定・パチンコの釘のメンテはホール運営の根の部分になる重要な事で高度なスキルと知識、分析力が必要になります。ホールコンサルタントという業界特有の職業が仕事として成り立っているのも、設定表を組むことがいかに難しく奥深いかの証左でしょう。
ちなみに最近では売上等を分析し適正な設定表を組むソフトウェア的なサービスも存在します。これは「ホールコンピューター」というホール内のデータ管理システムに統合されており、それを専門に扱う業社もパチンコ業界には存在しています。
以上がパチンコホールに転職を考える際に避けては通れない「設定」「釘」に関する話になります。ホールスタッフとしてのキャリアを積んでいく上でいつかはぶつかる花形業務。いつかは自分の手でやってみたいですね。転職先としてパチンコホールを考える際の参考になれば幸いです。