パチンコまめ知識

スマパチ&スマスロやパーソナルシステム導入とパチンコ店員数は関係ある?

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パチンコホールへ転職する際にWeb上で調べものをしていると「スマート遊技機の登場で人間がいらなくなる」といった話にぶつかるかもしれません。「装置産業」なのだから、働きかたや業務内容自体もその装置に影響を受けるのは間違いないのですが、果たして「仕事がなくなる」ことはあるのでしょうか。ここではスマパチやスマスロにまつわる最新の動向から、それらの登場によりパチンコホールでの業務内容がどう変化していくのかを確認していきましょう。

目次


スマパチやスマスロを導入するパチンコ業界は「装置産業」

パチンコホールは「装置産業」と呼ばれています。装置産業というのは「高価な設備を備え、それを利用して売上を立てる」会社です。ゲームセンターやカラオケ、ボーリングなどもこれにあたり、開業するのに大きな資金が必要になる代わりに、装置さえ整えば常に一定の基準でのサービスを提供する事ができるという強みがあります。

例えばレストランの場合は、その日の食材やシェフの体調によって提供するサービスが変わるかもしれません。小売店の場合、日々の仕入れによって提供できる商品や価格が変動します。パチンコ業界を含む装置産業ではサービスの主体があくまで「装置」であるため、機械自体にトラブルなどが無い限りは常に安定したサービスを供給することができます。

したがって、ホールの主役はあくまでも「機械(パチンコ・パチスロ)」であり、極端な話、全てが自動化できればホールスタッフはなくなるという話もあります(実際に、小さなスペースで少数の台で運営するゲームセンターなどは無人の店舗もあります)。

しかし今現在において、実際にはホールでは多くのスタッフが日々働いており、全自動化には至る気配はみません。

そう、いくら主役が機械であるとはいえ、それを「管理・維持」するために人の手は絶対に必要になり、またそもそもの「機種の選定」あるいは「機械のメンテナンス」などの業務は消えてなくなることはないのです。


スマパチやスマスロが導入されるパチンコホールにおけるスタッフの役割

ではパチンコホールにおける、具体的な「人間」の役割はなんでしょうか。これは無数にありますが、代表的な例では以下になります。

【フロアでの作業】

  • 玉・メダルの計量
  • クリンネス(掃除)
  • 問い合わせ対応やアテンド
  • 機械のエラー対応
  • 機械の入れ替え作業
  • 防犯活動 etc…

【バックヤードでの作業】

  • 各種デスクワーク
  • 労務関連
  • 広報関連
  • 営業計画立案・実行 etc…

他にも沢山ありますが、多くの人にとってパチンコホールへの転職を考える際にネックになるのが「フロアでの作業」のなかでも特に「出玉・メダルの計量」と「入れ替え作業」だと思います。

「入れ替え作業」については最近は専門の業社がそれを行う事が増えており、また大規模な入れ替えの際には本部やチェーン店から応援の人材が駆けつける事が多いため、各々のスタッフにとって決して無理のない範囲での作業に収まるようになっています。もちろん、体力に自身がない女性スタッフに無理やり重い機械を運ばせる、ということはありません。

一方、パチンコホールの仕事が肉体労働であると世間で思われている理由としてよく挙げられるのが「玉・メダルの計量」です。これに関しては近年「パーソナルシステム」「スマートパチンコ」「スマートパチスロ」など「プレイヤーやスタッフが直接玉(メダル)を触らない仕組み」が広がっており、スタッフが大量の箱をひとりで運ぶ、というケースはどんどん減ってきています。

これをして「パチンコホールはいずれ無人になるだろう」と唱える説もあるのですが、実際に不要になるのは上に挙げた数々の業務のなかのごく一部にすぎず、スタッフの総数に変化があったとしても、その影響はごく小さなものだと考えられます。

特に遊技人口の減少が叫ばれる現在の状況においては「ビギナーのお客様」あるいは「これから始めようとするお客様」への丁寧なアテンドはなによりも大切なものになっており、この部分は「装置産業」のなかでも特に「人間」としてのあたたかみや親切心、知識やスキルなどが重要になる項目であり、単純に「少人数で動かせるから人を減らす」とはならない部分になります。

そもそも「スマパチ」「スマスロ」「パーソナル」とは?

上で出てきた用語のなかで「パーソナル」「スマパチ」「スマスロ」についてもこの項目で解説します。

  • パーソナルシステム

パーソナルシステムとは主にパチンコで使われる装置です(一部パチスロもあり)。「各台計数器」とも呼ばれ、パチンコの筐体の下皿部分、本来なら箱が置かれるべき部分に据え付けられた装置で、玉が落ちるとその場で計数されカードユニットにその情報が転送される仕組みを指します。これによりプレイヤーがほぼ玉を触らずに遊技することができるようになり、ホールスタッフは「玉の計量」というボトムの重い業務がひとつ解消されることになりました。

  • スマートパチンコ・スマートパチスロ

2022年に登場した新しい形の「スマート遊技機」です。パチンコは「スマパチ」、パチスロは「スマスロ」と呼ばれます。パーソナルシステムとの違いはパチンコ・パチスロの機械自体がスマパチ・スマスロ用に作ってある事。下皿という概念がそもそもなく、玉やメダルの払出は一切行われません。プレイヤーは内部的なポイント(クレジット)を精算することでそのまま交換カウンターに向かうことができ、いわゆる「玉の計数」「メダルの計数」という概念自体がありません。

パーソナルシステムは2009年頃から徐々に導入が増え始め、現在ではパーソナルを一切導入していないホールというのは少数派になっています。スマート遊技機については現在徐々に導入を伸ばしているところで、内部の規則が通常の玉・メダル機よりも優遇されている事から、やがてはホールにある機種はほぼ全てスマパチ・スマスロに置き換わっていくだろうと言われています。

いずれにせよこれらが浸透していく中で「計数」という作業はやがてスタッフの業務から消えていく事になるでしょう。しかしそれでも、前の項目で挙げた数多くの業務の中のひとつに過ぎません。つまり「スマパチ・スマスロが台頭してきたらスタッフの仕事がなくなるのではないか」「解雇されるのではないか」というのは大きな誤解です。


スマパチやスマスロが導入されても、パチンコホールのスタッフの仕事はなくならない!

パチンコ業界への転職を見据えて調べ物をした場合、上記の「スマパチ」「スマスロ」による人件費削減についての記事などは多く目にする事だと思います。実際2022年初頭から夏頃にかけて行われた各種フォーラムでは「人件費削減」をスマート遊技機導入のメリットに挙げる登壇者も多く、現在でもその時のレポート等はネット上で確認できます。

しかしスマスロが登場してからおよそ一年経った現在でも、スマスロのせいで雇い止めにあった、あるいは仕事が無くなった、という話は出てきていません。もとよりパチンコ業界は長い間人材不足にあえいできた業界であり、転職を積極的に受け入れてきた過去があります。

「スマート遊技機」がこの問題に寄与する部分があるとするのなら、単純に「慢性的な人材不足の緩和」という話であって、それを補ってさらに「仕事がなくなる」までのドラスティックな変化があるとは考えづらく、「スマート遊技機があるから転職をやめておこう」というのは、少々行き過ぎだと思われます。

#パチンコまめ知識 #スマスロ #スマパチ #パチンコ

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