パチンコ転職マニュアル

パチンコ転職に有利な資格・講習・検定は?

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パチンコ業界に業界特有の資格・試験・講習があることを、業界内にいる人でもあまり知らない場合があります。それはパチンコ業界で働くにあたって、一見業務上必須とされる国家資格などが存在しないように見えるからです。

しかし、パチンコ業界には業務で必要な業界団体による資格制度や関連する公的資格、周囲に能力を認めてもらえる講習や試験が存在します。

中にはパチンコ業界の転職に有利に働く資格や検定もあるので、あなたのキャリアアップにつながるものを選んで受験するのも良いでしょう。

目次

パチンコ系資格「遊技機取扱主任者」

日本遊技関連事業協会(日遊協)によるパチンコ業界内で最も知られている資格制度です。

風営法に基づく「遊技機の点検及び取扱いを適正に行うことができると認められる者」を「遊技機取扱主任者」とし、日遊協が講習と試験を実施して合格者を遊技機取扱主任者として認定します。

遊技機取扱主任者はホール営業や販売業者にとって欠かせない存在です。遊技機取扱主任者は、

・遊技機の納入や受領に伴う点検や書類の確認
・ホール営業の許可申請書や遊技機の認定申請書などの作成
・ホールにおける遊技機の増設や交換/変更に関する保守管理
・ホール管理者の業務代行ができるホール取扱主任者

などを行うのに必要な資格とされています。

遊技機取扱主任者の資格はパチンコ関連法人の所属を問わず、個人でも取得可能です。日遊協webサイトから講習と受験を申し込むことができます。

なお、受講・受験を申し込むと「遊技機取扱主任者の手引き」という本が送付され、講習時の教本となるとだけでなくパチンコ業界における基本的な知識を得る参考書として転職時にも大変役立ちます。

遊技機取扱主任者:https://exam.nichiyukyo.or.jp/

パチンコ系資格「防火管理者」

一般財団法人日本防火・防災協会が管理する公的資格です。「防火管理者」とは、多数の者が利用する建物などの「火災等による被害」を防止するため、防火管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務(防火管理業務)を計画的に行う責任者を言います。

消防法では、一定規模の防火対象物(※1)の管理権原者(※2)は、有資格者の中から防火管理者を選任して、防火管理業務を行わせなければならないとされています。

※1:建築物や工作物など、火災予防の対象となるもの(の全体)をいいます。

※2:防火対象物の所有者や借受人、事業所の代表者など、管理行為を当然に行うべき者(防火管理の最終責任者)をいいます。

パチンコ店も上記の「多数の者が利用する建物」に該当するので、営業には防火管理者が必要となります。防火管理者になるためには、個人で申し込みの上で講習を受講して修了する必要があります。なお、講習は防火対象物の規模に応じて甲種・乙種の2種類に分けられています。

防火管理者:https://www.bouka-bousai.jp/hp/lec_info/guide_bouka.html


パチンコ系資格「風俗営業管理者」

パチンコ店は風俗営業であり、風営法に従わなければなりません。風営法24条では、風俗営業者は営業所ごとに管理者を選任しなければならないことを定めています。

風俗営業が許可されると、営業者が選任した管理者が欠格事項に該当しないと認められた場合に、公安委員会から「風俗営業管理者証」が交付されます。

風俗営業管理者には、風営法施行規則に定められた12項にわたる業務の遂行と、定時講習・処分時講習・臨時講習といった管理者講習を義務付けられています。

風俗営業管理者は、パチンコ業界の転職に備えて事前に取得する類の資格ではありません。しかし、店長職に就任する際などには必然的に選任を伴うものであり、パチンコ業界に身を置くならばその存在や意義を理解しておくべきでしょう。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000122_20230713_505AC0000000067

パチンコ系資格「サービスマイスター認定資格制度」

一般社団法人サービスマイスター協会が提供する認定資格制度です。主にホールで接客業務の最前線にいるスタッフや、スタッフを育成する管理職・監督職を対象にしたホール企業向けの制度になります。

サービスマイスター認定資格制度:https://www.q-s-m.com/


パチンコ系検定「パチンコ店舗管理者実務能力検定試験」

通称「P能検」と呼ばれる、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所が提供する検定試験です。

パチンコ店の店長層を対象とした試験で、パチンコ業界全体として他の業界に遅れをとることなく、全体の底上げを目的にスタートしました。

「P能検」は合否を判定する試験ではなく、試験の成績で自分の強みと弱みが明確になり、自分がどの位置にいるのか把握できます。ホール企業で昇進昇格といった社内の評価制度に組み込まれることもある一方、個人でも受験可能でパチンコ業界の転職におけるアピール材料にもなります。

パチンコ店舗管理者実務能力検定試験:https://www.eb-i.jp/examination/Pnouken/index.html


パチンコ系検定「パチンコ・パチスロビジネス検定」

G&Eビジネススクールが提供する検定試験です。ホール運営の実務において必要不可欠な知識に特化し、時代の流れを反映した内容での問題作成を意識したホール企業向けの検定試験となっています。

G&Eビジネススクールhttps://www.g-e.jp/


パチンコ系検定「入替検定」

一般社団法人日本iスポーツ機構が提供する検定試験です。ホールにおいて遊技機の入替をする人ならだれでも備えておかなければならない基本的な知識を「入替検定」という名称に集約し、検定問題として出題しています。

入替検定:https://i-sports.or.jp/ireken/

パチンコ系制度「安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度」

全日遊連・日遊協・日工組・日電協・全商協・回胴遊商を中心とした13の業界団体で構成される「パチンコ・パチスロ産業21世紀会」が運用している制度です。

「安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度」はホールのスタッフを対象にした制度で、パチンコパチスロの遊び方やのめり込みの問題に関する基礎知識を習得する講習会を開催しています。

受講者は修了証が交付され、登録アドバイザーとして認定されます。登録アドバイザーには依存問題対応などに関するメールマガジンが発行され、ホール現場においてお客様の相談を受けるスタッフとして期待されます。

安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度:https://www.anshingoraku.link/touroku_adviser.html


パチンコ系講習「店長・管理職能力開発講習」

日遊協によるパチンコ業界における次世代のリーダーたちを育成することを目的とした講習です。講習終了後に試験を行い、合格者には合格証が交付されます。

パチンコ業界に従事する『管理職』(ホール:店長・店長候補者等 /メーカー、販社等:課長・マネージャー等)が身に付けておきたい項目(業界の現状・人材マネジメント・マーケティング・コンプライアンス・風適法)が講習や試験に含まれています。

こちらも遊技機取扱主任者と同様に個人でも受講可能です。

店長・管理職能力開発講習:https://www.nichiyukyo.or.jp/licence/manager/

以上、パチンコ業界には業界団体による資格や講習、業務に伴って必要になる公的資格、ホール従業員や管理者の能力向上や教育を目的とした検定試験などがあります。

いずれもパチンコ業界の転職において必須となる資格等ではありませんが、取得・受講・受験することで転職先へのアピールポイントになり、転職後のキャリアアップにもつながります。

本コラムを機会にこれらの資格等を知ると共に、自分に必要と思われるものにチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。

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